2011/04/14

水道水のくみ置きについて

蛇口をひねってすぐ飲める水=水道水はとてもありがたいものです。
とくに、日照りや地震など自然災害で渇水すると水道の大切さを思い知らされます。

水はほうっておくと濁ってきます。これは水に入りこんだわずかな微生物が繁殖していくからです。不衛生な水を飲むと水あたりとなってしまい、大変つらい思いをします。渇水に備えて水を備蓄する場合、どの程度水が保存できるか覚えておきましょう。

ペットボトルなどで売られているミネラルウォーターは、ボトル自体が殺菌され、また、水も極力濾過・殺菌してているため未開封で冷暗所にあれば2年ぐらい持つそうです。

それでは水道水はどうでしょう。

宮城県仙台市水道局のQ&Aでは次のような実験結果が公表されています。
http://www.suidou.city.sendai.jp/05_kouhou/02/03.html#qa0316
--<引用>--
Q16 水の保存方法 くみ置きした水はどれくらいの期間もつ?
A16
水道水の保存の目安としては、消毒のために入っている塩素の濃度(残留塩素)で判断します。
水の保存可能期間(飲用できる期間)は、保存方法や残留塩素の初期値などにより大きく異なりますが、水道局では次のような実験結果を得ておりますので、参考にして下さい。

[実験]
夏場に2リットルのペットボトルに残留塩素濃度0.9mg/L(*1)の水道水を詰めて日なた、日陰、冷蔵庫におき、残留塩素濃度が0.1mg/L(水道法上の最低基準)になるまでの日数を調査しました。

[結果]

日なた:1日ともたない
日かげ:おおむね4日
冷蔵庫(4℃):おおむね1か月

残留塩素がなくなると細菌が繁殖しやすくなります。保存する場合は、清潔な容器に口までいっぱいに入れ(*2)、ふたを閉めて、日光の当たらない涼しいところで保存するように心がけてください。
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(*1)残留塩素濃度0.9mg/L:仙台市では0.7~0・9の範囲に調整して供給しています。
普段市民が飲む水道の水で実験したということを言っています。
(*2)口までいっぱいに入れ:殺菌してある水に雑菌が繁殖するのは、空気中の雑菌が水に入り込んで増えるからです。容器内の空気の量を極力減らして雑菌が少なくなるようします。
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東京都水道局での水道水のくみ置きについての広報をご紹介します。
こちらには保存方法と保存期間、くみ置く量の目安があります。
http://www.waterworks.metro.tokyo.jp/press/h23/press110404-01.html
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また、こちらのブログ「samakitaの今日もガハハ」では水道水の専門家が
工夫をすることで1か月以上持つという結果を紹介しています。

非常用の水の確保(水の専門家小島貞男さん)→こうすれば冬は3か月持つ!
http://d.hatena.ne.jp/samakita/20110413/1302651010


~所感~

くみ置く飲料水の量 は 1人当たり1日2.5Lとすると
4人家族で1日10Lですが、冷蔵庫にいつでも入れておくのは難しい量です。
屋内の冷暗所に置き、きれいに洗った容器で5日が目安と私は考えます。

東日本大震災では交通が遮断されていなければ2日目には給水車が配備され、
5日目にほぼ被災地全域に給水車がいきわたっていたと記憶しています。

お住まいの環境を考慮して何日分の水を確保するか判断すればよいでしょう。
参考までに宮城県多賀城市の私は3人家族で32Lを確保していました。
震災後2日目で応急給水が開始したため備蓄から使用したのは14L程度でした。

宮城県沖地震に備えていたのが幸いしたと、備えなければ憂いなしを実感しました。

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